出世魚

江戸時代、武士は元服や出世のタイミングで名前を変えることが多かった。その慣習から成長に伴い名前が変わる魚を「出世魚」と呼び、縁起物として門出を祝う料理などに使われた。

一般的に出世魚として知られている魚は、ブリ、スズキ、ボラなどです。一方、コハダ(コノシロ)、サワラ、ウナギ、サケ、コイなども「出世魚」ではない。一概に、成長するに従って、呼び名が変わる魚が、出世魚とされているのでは無く、成長するに従って、味覚が良くなり、経時変化が少ない、そして保存、輸送の発達していなかった時代から重宝されていた魚が出世魚と呼ばれている様です。

コハダ(コノシロ)を出世魚に分類するかどうかは人によって意見が分かれます。それはコハダは成長するにしたがって価値が下がってしまう魚だからです。つまり幼魚(新子)の時が一番値が張り、成長してコノシロになると見向きもされない魚だからです。